
近現代史「戦後史」(2006年度)
今年度は、科目担当初年度なので、政治史の観点から、権力のリーダーシップに焦点をあて、オーソドクスなガイドラインを示す。その上で、クロノロジカルに“戦後”を読み解いていく。時に政治社会学的なエピソードをまじえて、授業を進める。
現在考えている講義目次は次の通り。
序.戦後史とは何か
1.吉田茂 占領と占領後
2.鳩山一郎 保守合同と革新
3.岸信介 安保改定
4.池田勇人 所得倍増と高度成長
5.佐藤栄作 沖縄返還と大学紛争
6.田中・三木 列島改造とロッキード
7.福田・大平・鈴木 二重支配と和の政治
8.中曽根康弘 戦後政治の総決算
9.竹下・宇野・海部・宮澤 リクルートと政治改革
10.細川・羽田・村山 非自民から自社連立へ
11.橋本・小渕・森 失われた十年
12.小泉純一郎 聖域なき改革
結.21世紀の政治社会
「戦後史」の生きた教材は、諸君の周囲のあちこちにある。それに気がつくか否かは、すべて諸君の興味・関心と注意力如何による。積極的な受講態度が望まれる。
開講要項
日時:毎週月曜日、5限
対象:1年(文科、理科) 2年(文科、理科)
授業の方法
通常の講義形式で行う。毎回参考書を指定する。折に触れて、ビデオを見たり、ゲストをよんで、ディスカッションをすることもある。そういった工夫を通じて、講義を機動的、立体的なものにしていきたい。
また、先端研で開かれる全学自由研究ゼミナール「政治学を読み破る」(木・5)と連携させることを考えている。
毎回の講義終了時に、クエスチェン・ペーパーを任意に提出してもらう。夏学期半ばをメドに、いくつかの文献の中から書評(2000字程度)を書いてもらう予定。
参考図書
- 『歴代首相物語』御厨貴編、新書館、2003
- 『戦後日本の宰相たち』渡辺昭夫編、中公新書、2001年