Takashi Mikuriya Laboratory | RCAST,The University of Tokyo 御厨貴研究室 | 東京大学 先端科学技術研究センター

安全・安心な社会を実現する科学技術人材養成 このプロジェクトは、2008年3月を持って終了しました。以下の情報は、プロジェクト実施当時のものです。

プロジェクト概要

 東京大学先端科学技術研究センターでは、2003年度より文部科学省の支援の下、「安全安心を実現する科学技術人材養成」プロジェクトを進めています。

 巨大地震、BSEによる食の安全への意識の高まり、SARSの発生による感染症への恐れ、世界各地で発生するテロ・・・・・、私たちの「安全・安心」を脅かす事象が多発しています。これまで日本人が考えていた「安全・安心」な社会イメージはあらゆる分野で崩壊しつつあり、私たちは改めて「安全・安心」な社会をどう構築して行くか考え、行動しなくてはならなくなりました。

 そこで私たちは社会不安やリスクの実態に迫り、「安全とは何か」「安心とは何か」を検証するため、各界の専門家、実務家の方々の力を結集し、「安全・安心学」を構築する試みに取り組み始めました。そこでは単なる机上の学問に止まることなく、現実の社会に貢献できる手法や人材を生み出し、産・官・学、メディア、市民が有機的に関わる形での新たなネットワークを創り出すことを目的とします。

3つのゴール

 このプロジェクトでは3つのゴールを設定しています。
 第1に、産・官・学、メディア、NPO/NGOからそれぞれ「安全・安心」を実現する人材を育成します。
 第2に、プロジェクトを通じて育成した人材間のネットワークを作り、各分野の壁を越えて、国内外のリスクの発見⇒伝達⇒解決の為の政策立案という有機的な「動くトライアングル」の構築を目指します。
 第3に、文系、理系を問わない「安全・安心」に関する学問分野の融合領域を開拓し、「安全・安心学」として新たに構築し、体系化します。

オープンスクール(セミナー)

 これらの目標を達成する第一歩として、私たちは2003年度から「安全・安心と科学技術」プロジェクト・オープンスクールを開講してきました。産・官・学・メディアといった各セクターから、国防、治安、エネルギー、食品、インフラ、情報などさまざまな分野で安全・安心実現に取り組む受講生を迎え、講師を交えて、広く活発な議論が行われています。

OB・OGのネットワーク/安全・安心研究会

 プロジェクトを開始するに当たって当初目標とした「産・官・学・報道の人材間の有機的ネットワーク」は想定以上に着実に構築されつつあります。そしてこのネットワークを土台に、活きた知見・情報を加えつつ「安全・安心学」の構築は進んでいます。たとえば本プログラム終了生が中心となって「安全・安心研究会」が2004年度より毎月開催されています。
 この研究会は修了生の自主的な取り組みであり、独自にネットワークを強化し、プロジェクトの修了生以外からも参加を受け入れているというものです。

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